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NS Bass Booster はラインレベルのオーディオ信号の低域成分をブースト（増強）して出力するバス・ブースター・アンプです。増強される低域以外のゲインは0dBつまり「1倍」です。
ブーストされる音域は、出荷時の「High モード」では約 200Hz から下です。内部のジャンパーで「Low モード」に切り替えると、約 100Hz から下がブーストされるようになります。お使いのオーディオシステムやお好みに応じて切り替えてください。低域ブースト以外は色づけのない透明なアンプを目指しています。
NS Bass Booster は、Bass Boostつまみの設定位置に応じて、次のような周波数特性を持つアンプになります。
NS Bass Booster では、オーディオ用オペアンプ NJM4580DD (ローノイズ選別品) を使用しています。また、オーディオ信号が通る箇所の抵抗にはアムトランスの AMRT カーボン抵抗を採用し、電解コンデンサにはニチコン Fine Gold を使用しています。さらに、組み立てには、明快で透明度が高く、解像度が高いことで定評のある、オヤイデ電気の音響用銀入りハンダ SS-47（無鉛）を使用しました。
低域を大きくブーストした場合、音楽の種類によっては非常に大出力になり、スピーカーを傷める恐れがあります。そこで NS Bass Booster では、信号レベルが設定値を超えるとリミッターが作動して信号レベルを制限するようになっています。
一般的な CD プレーヤーのラインレベルの最大出力は 2V(rms) です。これは AC 電圧の波高値では 2.8V(p) になりますので、その 2 倍の 5.6V(p) に近い値ということで 5V(p) でリミッターが作動するように調整しました。
※アンプの各種仕様は、予告なしに変更することがあります。
AC アダプターの DC プラグを、本体背面の DC ジャックに差し込んでください。
プリアンプ (またはCDプレーヤー) の出力を、本機の「Line In」入力端子に接続します。
本機の出力は「Line Out」端子から出ています。プリアンプ等のラインレベル入力端子（CDやTunerやAUXなど）に接続して使用してください。
電源スイッチをオン/オフするタイミングについて： パワーアンプの電源がオンになった状態で本機の電源スイッチをオンまたはオフにすると、大きなポップノイズが出ます。アンプ類の電源は次の順序でオン/オフすることをお勧めします：
電源をオンにする順序： (1)プリアンプ (2)ブースター (3)パワーアンプ
電源をオフにする順序： (1)パワーアンプ (2)ブースター (3)プリアンプ
プリアンプのサービス・コンセントを利用するなどして、パワーアンプと同時にブースターの電源をオン/オフできるようでしたら、それがベストです。
ブーストつまみを回すとノイズが出る場合： 本機の電源をオンにし、音楽信号を流し始めてから2分間ほど経過する前にブーストつまみを回すと、ノイズが出ることがあります。パワーアンプのゲインが高い場合、かなり大きいノイズになります。その場合は、音楽信号を流しながら2分ほど待機した後、つまみを回すようにしてください。
音が出ない場合： 本機のBoss Boostつまみを半分以上のレベル（12時より上）に設定した状態で本機の電源を入れると、最初は音が出ないことがあります。その場合は、10秒ほど待機すると、音が出てくることがあります。または、レベルつまみを10時くらいまで下げてから、少しずつレベルを上げていくと音が出るようになります。
ブースト効果がないように感じる場合： ブーストされる音域は200Hzより下ですので、コントラバスやティンパニなどの低音楽器の音が鳴った状態でないと、ブーストの効果を実感しづらいことがあります。コントラバスの音域は「約41Hzから約131Hz」、ティンパニの音域は「約65Hzから約220Hz」だそうです。
NS Bass Booster は、中音域に影響が出ないようにブースト範囲を低音寄りに設定しましたので、“華々しい効果”は感じられないかもしれません。しかし、聴き慣れてくると効果が感じられるようになるはずです。そのじんわりとした効果をお楽しみください。
出荷時の「High」モードでは低域が強調されすぎるとお感じになる場合は、本機内部のジャンパーで「Low」モードに切り替えてみることをお勧めします。詳しい手順については、NS Bass Booster 取扱説明書をご覧ください。
NS Bass Booster に標準添付の AC アダプターはスイッチング電源方式です。ノイズを心配なさるお客様のために、トランス式電源の組み立てパーツ・セットをご用意しました。詳しい内容は、こちらをご覧ください。
ちなみに、標準添付のスイッチングACアダプターとトランス式電源の音をじっくり聴き比べてみますと、トランス式のほうが少し力強い音になるように感じられます。
組み立てに必要な工具：
（公開: 2025/8/27）